今回はちょっと視点を変えてみまして紹介するのは「Apple T-shirts」という1997年発行のハードカバー書籍です。私がアップル関連のT-shirtsを紹介するときに度々参考書籍としていますのでご存知だと思います。
今では絶版になっていてアマゾンで中古をチェックするとかなり高額なのに驚きます。因みに定価は$39.95でした。私は2000年くらいの絶版前に購入していたので¥5000ほどで購入しました。洋書なので妥当なお値段と言えます。
著者は膨大なアップル社内で作られた、多くはプロジェクトチーム用であり内輪向けに作られたようなT-shirtsをAppleの歴史に寄り添う形で紹介しています。
残念ながらジョブスが舞い戻り、iMacと共に復活するところは発行年からもわかるように掲載されてませんし、続編も出ていません。
ただ個人的に思うのは「21世紀になってからのAppleのプロモT-shirtsや社内用のT-shirtsは非常にコントロールされてるな」という印象です。シンプルでカッコいい。フォントもコーポレートフォントを使ってますし。
この本に掲載されている、主に1980年代のプリントはそういったルール自体あまりなかったのか、非常に自由です。これこそがAppleの社風といわんばかりに。
うろ覚えですが別の本(確かアップルコンフィデンシャルだったと思いますが確かではありません…)に「新しいプロジェクトが生まれてチームができるととりあえずT-shirtsを作る」みたいなことが書かれていて「アメリカ、すげー!」と驚いた記憶が。
今のアップルではわかりませんが、オークションサイトを覗くとGoogleやFacebookも同じように沢山のプロジェクトに沿った社員用T-shirtsが作られているのがわかります。そういう風土なんですねきっと。
オールカラーで掲載されているので見ててもとても楽しいのですが、本のコンセプトにフォーカスしていますのでボディに使われたT-shirtsには一切言及もなく、見当もつかないくらいアップで撮影、トリミング編集されています。
ボディも俯瞰で撮ってくれてれば時代の証言としても二重に有効だったのでは?とこちらも残念でなりません。