一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回は2006年5月にナイキとAppleの共同作業でリリースされたガジェット:「Nike+iPod Sport Kit」のプロモT-shirtです。Appleに残っているユーザーガイドを見てもらえば概要がわかりやすいのですが、当時ドル箱だったiPod nanoなどにレシーバーを取り付け、ナイキの対応モデルのスニーカーにセンサーを取り付けて使うガジェットです。ただ漠然とウォーキングやランニングをしたりするよりも実際のデータがこのセンサーからiPodで確認出来るという優れもの。モチベーションも上がろうというもの。
私も使っていましたが、当時はインソールとミッドソールの穴にこのセンサーを装着するのでどうしても負荷がかかるというか、そのため「よく壊れる」なんてレビューもよく目にしました。バッテリーの交換もできなかったはずです。要は使い捨て。その他にはナイキがリリースしている対応モデルがあまり多くなかったとか、好みの問題ですが気に入ったのがないとか、まぁそれなりに色々あったわけです。
その後iPhoneが登場、爆発的に普及し、アプリ経由で全て出来るようになったためこのガジェットはお役御免になります。今ではiPhoneも持ち歩かないでアップルウォッチですもんね。
因みに上の写真は私が履いていた、iPodだけでなくiPhoneのアプリとも連携できますよ、と一歩進んだ使い方をイラストで紹介している2012年10月にリリースされたNike Epic VTGE Lunar NRGです。デザインは往年の名作「Air Epic」なんですが、ソールが当時最新のルナロンというハイブリッドモデルにしてセンサーも入れることができるという一足でした。
そんな時代のプロモT-shirtです。ボディはNike Dri-Fit。いいですねぇ。赤T-shirtなのはこのガジェットのテーマカラーからでしょう。本当は赤に近いオレンジだと思うのですが、まぁその辺は。
フロントには
MY POWER SONG IS
と、プリントされ、珍しくスウッシュが刺繍されています。なんでプリントにしなかったんだろう?と逆にその意図が知りたくなります。
バックプリントには右裾にスウッシュと ロゴ。これらはこのガジェットの証みたいなもので、よく覚えています。
左袖には「STAFF」の文字がプリントされています。
このDri-Fit、Lサイズなんですが異常に大きいんです。通常のXL以上かも。なんでだろう?と疑問なんですが、日本で販売されていた当時のDri-Fit T-shirtsは中国とかマレーシアなど東南アジア圏の生産が主だったのですが、これはmade in mexico。アメリカ流通品の規格だったのかなぁ、と。まぁそれでもこれだけ大きいサイズって米国でもあまりないとは思うんですが。
造りも若干違うみたいで、二枚仕立ては同仕様ですが、ネックリブはバインダーでダブルステッチ。タグレスで素材はポリエステル100%。テロッテロな感触はこのせいですね。
1). 両袖のピーク幅 97.5cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 75cm
3). 脇幅 55cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 18cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)25cm
6). アームホール(平らにしての採寸)19.5cm
7). ネックリブ自体の幅 2cm
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