一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回の物件はアップルストアのオープン記念T-shirt。2004年11月20日にオープンした、英国初出店のロンドンのRegent StreetのストアT-shirtです。当時世界最大の売り場面積を誇ったフラッグシップで、英国初というだけでなく、欧州初という名誉?あるオープンです。
街並みの景観を損ねないように外観はそのままで内装はいかにも当時のアップルっぽい仕上がりでしたね。それが13年前の今日でした。
この年の夏に日本では2号店となる「心斎橋」ストアがオープンしています。そっちには並んでT-shirtをいただいたのですが、流石にロンドンまでは無理、ということで、当時ロンドンに住んでいたいとこにお願いして並んでもらうことに。
11月末というよりも12月のロンドンくらい寒かったそうです。しかも当日は雨模様だったとかで「寒かったんだからね!」と半分恨み節で言われましたが無事T-shirtをいただいたそうで一枚もらいました。ボーイフレンドと一緒に並んだそうで手元にはもう一枚あるとか。ロンドンは公衆トイレがなかなかないので並んでいる人達、大変だったろうなぁと思います。
この時は並んでいる人たちにスターバックスのコーヒーをふるまったそうですね、アップルは。銀座、心斎橋と並んだ自分としてはこのはからいに当時は驚いたものです。
そして配布数にも驚き。銀座、心斎橋が先着1,500名でしたがRegent Streetは2,500!ヨーロッパ初ということもあってこれだけ用意したんでしょうか?
で、T-shirtですが。届いたものを見てビックリ。てっきり「 Regent Street」だと思っていたのに「 London」なんです。へ?なんで?都市名?
つまり、ロンドンにはこのストアだけしか展開しないって意思表示なのかなぁ?とも思いました。だからロンドンでいいんだ、と。
でもこのあと日本をあっという間に追い抜いて怒涛のストアラッシュが始まるんですよね、英国内で。2003年まではアップルの製品置いてるところなんて英国大手PCショップのMicro Anvikaが証拠作りに置いてます程度のものだったのに。
バックプリントは銀座から始まったと思われるコーポレートスローガンとも言える「Designed by Apple in California」。
T-shirtに使われたのは珍しくDelta Apparel社製のPro Weightシリーズ。Beefy-Tじゃないのはヨーロッパだからなぁというところで懸念はあったのですがおそらくこの時点でDELTAが使われたのは初めてだったのでは?
このPro Weightシリーズはいわゆる「Mid-Weight」もので、オフィシャルサイトには5.2oz/sq ydと明記されています。
タグは
DELTA
PRO WEIGHT
二枚目のケアタグはHanesのように表記をスラッシュで区切ってるわけではなくテーブル形式で区別化。こっちのほうが断然見やすい。
ADULT ADULTO ADULTE
KNIT IN U.S.A.
ASSEMBLED IN HONDURAS
「KNIT IN U.S.A.」って表記も新機軸というか….
肩はダブルステッチ仕様、他はシングルと2001年以降のBeefy-Tに似た仕様。ただ、素材は100% PRESHRUNK COTTONが使われていますが、どちらかといえばGILDANっぽい肌触りです。
白人圏なので?配布されたT-shirtsはX-LARGEでしたが英国人もそれほど太っている人はいないのでこれには失笑だったとは思いますが。
1). 両袖のピーク幅 94.5cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 71cm
3). 脇幅 58.5cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 21cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)27.5cm
6). アームホール(平らにしての採寸)22.5cm
7). ネックリブ自体の幅 2.5cm
写真でもなんとなく感じると思いますが、脇幅がすごく広いんですよね。ディテールがメタボ仕様っぽいです。