新潟と言えばお米と酒。すぐに出て来る答えですがその他には?となると「スキー」「温泉」でしょうか?
まぁ他にも色々あるのですが、それが他県の人に認識されていないものもかなりあるんです。
ここではそんな「新潟に来たついでに手に入れられるような」ものをピックアップして紹介したいと思います。
今回もお米。GWが過ぎて新潟の田んぼもほぼ田植えが終わって景色が変わりましたよ。
で、今回は「ゆきん子舞」です。私も購入、食べたのが初めての品種になります。
物心ついた時からコシヒカリが当たり前で育ったので新潟県内はもちろん、県外旅行の時は地元スーパーでお米まで意図的に物色して食べるようになったのは10年くらい前からですかね。
私は「これはちょっと…」とあまり思わない(味覚が鈍い?)方なのですが、先日友人が遊びに来て話してくれたのですが、この春から娘さんが大学進学で上京した折、お店でご飯を食べたら「美味しくなかった」と話したそうです。「やっぱり新潟の米は美味しかったんだ」と。
それを聞いて思い出したんですけどこの友人もやっぱり30年ほど前に同じこと言ってたんですよね。「東京の定食屋で食べられない」と。お互い上京して大学生活してましたが、そのせいか彼のバイト先は今ではミシュランに掲載されるようなお寿司屋さんでしたね。そのランクまでいけば口も潤ったんでしょうね。
閑話休題。
ゆきん子舞ですが。私もあまり耳慣れない名称のお米です。コシヒカリが圧倒的なシェアを誇っているので色々な品種が出てもお店が積極的に扱わないのも要因なのでは。販売は大手のパールライスなんですがお店からしたらコシヒカリの方が需要もあるし、売りやすいでしょうから。
こちらのサイトを見たら早生品種で、数値ではコシヒカリに勝るとも劣らないクオリティのようです。
以下は引用。
[成果の内容・特徴]
1.
「ゆきん子舞」は、新潟県農業試験場(現新潟県農業総合研究所 作物研究センター、長岡市)において、1989年(昭和63年)に「山形35号」(後の「どまんなか」)を母親、「新潟20号」(後の「ゆきの精」)を父親に用いて人工交配し、以後系統育種法により選抜固定を図り育成した品種である。1994年(平成6年)から生産力検定および特性検定を行い、2000年(平成12年)には「新潟71号」の系統名を付し奨励品種決定調査に供試した。2004年(平成16年)で雑種第16代である。
2.
出穂期および成熟期は、「ゆきの精」よりも3日程度早い早生の粳種である。葉身および葉鞘の色は「ゆきの精」に似た淡緑色である。草型は“中間型”、稈長、穂長および穂数は「ゆきの精」並である。やや短い芒が少程度生じ、ふ先色は“黄白”、脱粒性は“難”である(表1)。
3.
稈は“やや太”く“やや剛”で耐倒伏性は“強”、穂発芽性は“易”である。いもち病真性抵抗性遺伝子型はPia,iと推定され、圃場抵抗性は葉および穂いもちともに“中”である(表1)。
4.
収量および千粒重は「ゆきの精」並である。玄米の外観品質は「ゆきの精」よりも優れ「こしいぶき」並、食味は「ゆきの精」より優れるが、「こしいぶき」より劣る。炊飯米の光沢を示す食味評価値(味度)および玄米のタンパク質含有率は「ゆきの精」並、アミロース含有率は「ゆきの精」より高い(表1)。
5.
多肥条件における「ゆきん子舞」の耐倒伏性は、「新潟早生」より劣るものの、「ゆきの精」「こしいぶき」および「あきたこまち」よりも強い。玄米の外観品質は、「ゆきの精」「こしいぶき」「あきたこまち」および「新潟早生」より優れる(表2)。
ただ、食感とか味に対する好みは先の友人の話でもあるように様々ですのでなんとも言えませんが、こちらは粒が大きめ。艶はあるんですが甘みはコシヒカリより少ない気がしました。
新潟県内でしか栽培されていない品種というのがレアですが、私は現時点では「みずほの輝き」のほうがポストコシヒカリかなぁと思ったりします。