一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回の物件は1993年から行われたポールマッカートニーの「New World Tour」で販売されたツアーT-shirtになります。
前回の復活の狼煙を上げたワールドツアーが大成功を収めたポールが自信を取り戻してツアーバンドのメンバーと共同で製作したアルバム「Off The Ground」を引っさげてのこのツアー。日本にも3年ぶりの1993年の11月に再来日を果たしてドーム公演を行なっています。27年前ですね。
ただ、私。このアルバムがどうも好きになれなくてこのツアーには足を運んでいません。好きな曲もいくつかはあるんですが。
でもツアーTは欲しくて当時会員だった英国のポールのファンクラブ:Club Sandwich経由でメールオーダーして手に入れたのがこれです。
前回のワールドツアーでも環境問題を提起してアメリカ公演で無料で配布されたツアー冊子は全てリサイクルペーパーで装丁されたり、アルバム「Flowers In The Dirt」のCDブックレットも再生紙にソーイインクを使って作られていました。
今回はツアーTでも環境問題を提起するこのようなデザインのものが販売されていました。
フロントには
GREETING FROM THE
PLANET EARTH
PAUL MCCARTNEY THE NEW WORLD TOUR
バックプリントはアルバム収録曲である「Looking for Changes」の歌詞が引用されています。
この「Looking for Changes」はでも環境問題というよりは動物虐待に警鐘を鳴らす曲。ポールが猫の頭に機械(端末?)をつけて動物実験をしているのを目にして悲しくてこの曲を作ったというのをインタビューで読んだような。実際アルバムのブックレットにもそうと思われる猫の写真が掲載されています。
話を戻して。ボディはFruit Of The Loom。一般的なラインのものが使われています。このモデル、この時代までのFrui Of The Loomらしく、ネック周りの黄ばみが他のブランドのものよりも目立つんですよね。
日本では1980年代からアメリカンTといえばHanesとFruit Of The Loomが2強だったのですが私はこの黄ばみがどうも嫌でHanes派でした。
仕様はシングルステッチ仕様で、made in USA。写真からお察しのように黄ばみとヨレヨレ加減で既に処分してます。
1990年代は少し大きめのサイズを着るのがトレンドみたいな時期もありまして、購入したこのT-shirtもXLです。2020年もメディアでは少し大きめのヘビーウェイトTを着るのがオシャレみたいなこと言ってますが、ファッションは何度も繰り返される証左ですね。バンドTも流行るみたいな流れも一時期あったし。