一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回の物件は日本のメンズファッションの礎を築いたブランド「VAN」のT-shirtになります。
バックプリントにも表記されていますが創業は1948年。戦後岡山のボンボンだった石津謙介氏が大阪で立ち上げたブランドで、IVYブームを作り、みゆき族のアイコンでもありました。
1970年代に会社は倒産、その後経営者を一新して再起を図り、紆余曲折を経て現在に至る、と。
このT-shirtは2010年に販売されたモデルになります。ド定番の「for the young and the young-at heart」ロゴではなく、変化球でこのプリントをチョイス。
フロントは無地で非常にシンプル。おそらく5ozクラスのコットン100%生地を使って丸胴ではなく二枚仕立て。
バックプリントは
the young-at-heart
establishment.1948
VAN
通常「創業0000年」と明記するときは「established 0000」と過去形にするはずなんですがなんで名詞なんだろう?という疑問が。
タグは黒ベースのサテンタグで丁寧に刺繍でロゴが入ってます。ただ、まぁ形からして仕方ないんですがネックテープの上からタグが縫い付けられているのでちょっと着心地に影響するかもしれません。
サイズ表記は「LL」。今ではなかなか見ないですね。
ペーパータグもこの時期ならではの「classics VAN」。
ケアコンテンツタグを見ると昔の住所(東京都港区海岸2-5-23 洋伸ブックセンター)になってます。
現住所はここから移転した蔵前ですね。
で、この時期のVANのT-shirtsはほぼ中国製で、これもそう。ただ、まぁ当時の値段が¥3900という設定なので私が思うVANブランドの設定価格としては適正かな、と。今では5000円台からですもんね。
因みに私が中学生だった頃の第二次アイビーブームの時、VANとJ.PRESS(オンワード樫山製)のボタンダウンシャツは¥5800、Brooks Brothersは¥9000くらいだったと記憶しています。ブルックスはアメリカ製だったのでそのくらいするのはまぁ当然だろうな、と思ってましたし、VANもJ.PRESSも日本製でした。
1). 両袖のピーク幅 87cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 68cm
3). 脇幅 55.5cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 18cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)26cm
6). アームホール(平らにしての採寸)19.5cm
7). ネックリブ自体の幅 2cm
size: LL (X-Large)