一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回の物件は2019年秋冬モデルとして日本未発売で販売されていた、タグが往年の白ラベル(Whitelabel)のこいつです。
デカナイキともゴツナイキとも呼ばれるこの独特のロゴ。ヴィンテージではお目にかかれますが、2005年にナイキヨーロッパ主導でWhitelabel Seriesとして復刻した際にもこのロゴのは売られていなかったような….私が買わなかっただけかな、それとも?
日本では2019年秋冬モデルでこのロゴとスウッシュの風車ロゴがプリントされた「Classic 1 #BV7632」が販売されましたがこちらは日本未発売。私は英国のショップで購入しました。
ヨーロッパでリリースされたWhitelabelの復刻なのか?と心躍らせたのですが、どうやらその志はないようで、だったらこの白タグは?と。不思議な物件です。
おさらいですが2005年モデルは基本的にポルトガル生産品でオーガニックコットン100%、サイズも大きくなく、フィットするようなサイジングでした。そしてアーカイヴの役目をきちんと果たすかのようにモチーフのイラストの意味合いがきちんと裏側に文面でプリントされていたのです。
が。
この2019年モデルは「LOOSE FIT」とタグがついているように、届いて一目見た時から「うわ、でかいな、これ」と。ネックリブは計測すると2.5cmで一般的なT-shirtsのそれと同じなんですが、見た目はこっちのほうが太くみえるんです。
タグは刺繍で2005年モデルと同じデザインを継承していますがこっちのほうが綺麗に仕上がってますね。スッキリしてるというか。テクノロジーの進歩でしょうか。で、生産はトルコ。
仕様は二枚仕立てで、肩、ネックリブなどにダブルステッチで縫製されています。2005年モデルがヴィンテージっぽくシングルステッチ仕様だったのにこれは如何なものか、と。この仕様で一気に今っぽく見えますね。紙のタグもwhitelabelはそれっぽく差別化されていたのにこれは現在流通している黒タグってのもやっぱり「それっぽくしようとは思わなかった」んだろうなぁ、と。
1). 両袖のピーク幅 91.5cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 77cm
3). 脇幅 58cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 20cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)26cm
6). アームホール(平らにしての採寸)21cm
7). ネックリブ自体の幅 2.5cm
SIZE: Large