一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回はこのHanes。3パックです。
現在販売されている赤パックとは¥1000以上の価格差がありますが、何が違うのか差別化に対してはあまりオフィシャルでも明記されていません。
いずれも中国製ですし、生地の差かなぁ、と。それが下に引用したものになります。因みにこれは3枚パックで¥3240。
Hanesのマルチパックを代表するアイテム「3P-T」のゴールドパック。交編と言う2種類の太さの違う糸を組み合わせたことで、生地には凹凸感がうまれ表情が豊かなTシャツ。
私の記憶ではこの金パックというのはアメリカにはなかったカテゴリーだったように思います。唯一それっぽかったのは2000年を過ぎた頃にアメリカで短期間生産販売されていたCLASSICがパッケージに黒と金を効果的に使っていたなぁ、と。2016年12月のブログにもそのパッケージの写真を載せていますのでご覧ください。
この当時のCLASSICは他の赤青パックがジャマイカ生産に移行した後あえてMADE IN USAとしてリリースされたものでした。
現在でもCLASSICと称してアメリカで販売されているのは既に私も2017年1月にブログでアップしていますがハイチやドミニカ生産品になり、パッケージもご覧のように金色は使っていません。差別化というポイントからもあまり魅力のないものになってます。
一方、こちらのパッケージですが。
表も裏も全て英語表記。
アメリカ流通品か?と思わせておいて実は違うんですけどね。2017年にアメリカのHanesのアウトレットショップを覗きましたがこれはありませんでした。
あとは他のモデル、とりわけComfortSoftとの違いはこれがリングスパンコットン100%ということ、中国生産品ということ以外に「ネックリブの仕様」があげられると思います。非常にシンプルで、昔の赤・青パックはこんな感じでした。
肩などもシングルステッチ仕様。このシンプルさがすごく好感が持てますし、懐かしい。生地の厚さがオフィシャルには言及されていませんが、着た感じだとComfortSoftより透ける感じはしません。クタクタになるまで着るとそれこそ昔の赤パックのように薄くなっていくのかもしれませんが。
このモデルには「JAPAN FIT」の明記がありませんし、寸法をざっと測ってみると確かに少し大きめ。アメリカ流通品のComfortSoftと日本のジャパンフィットモデルの真ん中くらいでしょうか?
経過が気になったので着始めてからこのコラムを書こうと思い、数ヶ月経ったので着た感想など簡単に。
- Comfortsoftよりも脇周りがきつい。これはComfortsoftの方が広く取ってあるのと伸びてくるからでしょう。対してこちらはあまり素材が伸びてませんね。
- ネックリブもそのまま。アメリカのHanesは首回りが適度によれてくるのが「味」だったのですが、数ヶ月経ってもタイトなまま。ここが決定的に違いますね。「ネックが伸びるのが嫌だ」という方にはお勧めです。
1). 両袖のピーク幅 84cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 73cm
3). 脇幅 51.5cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 17cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)24cm
6). アームホール(平らにしての採寸)16.5cm
7). ネックリブ自体の幅 2cm
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