hommage Prototype #RA001 1st. T-shirt circa 2018

一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。

ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。

T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。

今回はようやくお披露目となる、当社の製品のプロトタイプになります。

hommage Prototype 1st. version made in USA circa 2018

去年の夏に東京のサンプル制作会社に発注していたパターンを元に実際に生産を行うニューヨークのRoyal Apparel社にパターンとサンプルを送り、それを計測してもらって、更に微調整を加えてのこれ。ブログでその過程を簡単に書いてはいましたがようやく手元に届きました。

素材は100%Ring Spun Combed American Cotton。4.4oz/yd。これを薄いと感じる人も多いかもしれませんが、一年中着ていられる生地としてはこれがベストだと思います。

この大手メーカーでもアメリカ国内生産品の生地を手に入れられるか最終的にわからなかったためスケジュールに遅れが出てしまいました。

ネックリブはバインダーではなくシングルリブ仕様でステッチも見えないシンプルなデザインにしました。

1980年代のT-shirtsはほとんどそうだったし、私はこの首回りをスッキリ見せてくれる意匠が大好きです。

頭にあるのはやっぱりHanes、とりわけ10代の頃に愛用していた赤パック、そして少しそれよりも高額だったBeefy-T。

このT-shirtのアウトラインパターンは1980年代の、個人的に一番カッコいいと感じたT-shirtをもとに再構築しています。

(因みに現在の多くのT-shirtsは生地の無駄が発生しないように割と直線的なシルエットになっていると思います)

それゆえ、「オマージュ」なのです。

ただですね。

問題が。

最終的に承認した細かいサイジングの中でも重要視している身丈と身幅ですが、届いたこれ、身幅が広すぎる….

箱から出した時点で「あれ?!」と思ったのですが、これじゃあ「大きい人用」だよ….

計測してみるとお願いしたサイズよりも1.5インチ(4cmほど)幅広。これじゃあ肝心のアウトラインも台無しだし、とりあえずと試着もしましたが、「着せられてる感」が前面に出て全くカッコよくない…

この写真からでもなんかアンバランスというか、大きめな感じは伝わると思います。
よってこれを元にウエブストア用のサンプル写真を撮ろうと思っていた計画も頓挫。
これじゃあ売れないと思いますから。

なぜあれだけ細かくサイジングしたのにこうなったのかマネージャーに聞いてみたいと思います。またサンプル、作り直しですわ。

トホホ(泣)。

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