What’s the beauty of Tees? vol.17

数日前からネット、メディア共騒がしている「外国人技能実習制度を悪用したとも言えるmade in Japan製品」。

こう言った労働問題は随分前からアパレル業界だけではなくいろんなところで起こっている問題ですね。

大きなところの労働問題ではナイキが委託していた製造工場で子供を低賃金で違法で働かせていた事件、アップルのiPhoneの深圳工場での長時間労働などがつとに有名です。

まぁでも今回は政府の制度を悪用したと言われてもおかしくない案件であり、更に取材先の対応のまずさも炎上した要因でして。

新潟でもやっぱり小さい縫製工場では中国人が多いです。募集しても地元の人が集まらない、保険やら何やらで人件費諸経費がかかる、それでこういう事態になるんでしょうが悪用はダメでしょう。

これがヤフーのニュースに掲載されてコメント欄に「消費者も安いものがどうして安いのか、どこにコストを削ってこうなっているのか考えて買うべきだ」みたいなことが書いてありましたが、そうですよね。

人件費、布地、どちらか、もしくは両方質を下げないと成り立たないんですから。

でも「かと言ってブランド品がいいのか?」と問われればそれも今やちょっと「?」なわけで。1990年代にロゴつけて高額な商品を売るスタイルが蔓延したせいで「高くてもたいしたことない」「安いので十分」と消費者が気づいてしまい、今があるとも思いますし。Issey Miyakeのようにスタイルを完成させるために素材から作り出すようなところはもちろんコストもかかって高額というのは理解できますけど。

私が交渉しているメーカーさんには「UNION MADE」のカテゴリーがあります。アメリカの労組ですね。正当な賃金をもらい、労働時間も問題ない環境で生産される、組合員が従事した製品。質は正直大して変わりませんが。アメリカでは今やそれがコンプライアンスの「ウリ」になっているようです。

まぁ背景に泣いてる人間がいるなんてのはやっぱり商品としては「美しくない」わけで、いつか話がまとまって商品ができてお付き合いが始まったのなら工場を見せてもらおうとも思っています。

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