The Beach Boys “Reason For The Season” T-shirt circa 2019

一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。

ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。

T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。

今回の物件は2018年にホリデーアルバムとしてMike Loveがリリースした「Reason for The Season」に連動したT-shirtになります。手に入れたのは最近なのですがなかなかどうして謎の多い物件で、ちょっと頭を抱えるような不思議な物件でした。

The Beach Boys “Reason For The Season” T-shirt Front circa 2019

Mike Loveがホリデーアルバムを2018年の晩秋にリリースしてそのプロモーションを兼ねた北米ツアーを敢行したのが2018年11月から2018年の12月30日のコロラド州デンバー公演まで。アルバムはMike Love名義なのにツアーはThe Beach Boys名義で敢行。職権乱用?

そしてこのT-shirtもまた、The Beach Boysのオフィシャルグッズとして販売されていました。なのでフロントプリントは1964年11月にリリースされた「Beach Boys’ Christmas Album」に使われたジャケ写真を流用しています。

The Beach Boys “Reason For The Season” T-shirt Back circa 2019

バックプリントにはこの2018年ツアーの開催地がプリントされています。

なのでてっきりツアーグッズで販売されていた物件なのかな?と思ったのですが、付属していたフライヤーには©2019 Brother Records, Inc, Under License to Bravad Merchandising. のクレジット。翌年のクレジット。

The Beach Boys “Reason For The Season” T-shirt The Clothing Label Artwork circa 2019

しかし、ネック裏のプリント部分をまじまじと凝視すると綺麗に乗っていないプリントなのでなんとも確信は持てないのですが「©2021 Brother Records, Inc」と読めるんです。

ってことはリプロダクション?でもそれ作るにしては間が空いていないような….変な話ツアー時のストックが残っている可能性もあるような時期なのでそれ売り切ればいいじゃん、とも思うのですが。

そしてこれ、ボディに使われているのがGILDANのHeavy Cottonシリーズ。「HEAVY」という事でGILDAN USサイトでは5.3ozと明記されていますがどう見てもそれよりは薄い…….そしてGILDANということで私が好きなRoyal Apparelや昔のAmerican Apparelのような肌触りではなく、ザラッとした素材になってます。

物理的なGILDANタグと、タグレスにしようと思ってプリントしたであろう「The Beach Boys」ロゴやらケアコンテンツの文字。タグの切り忘れかな?とは思いつつ、本来のGILDANタグはケアコンテンツやサイズ表記も存在する二つ折り仕様、でもそっちは切り取られている。うーん、謎。

そのサテンタグの裏にはヨーロッパ向けのクレジットが。メキシコ、コロンビア、そしてヨーロッパ向けの輸入業者のクレジットが入っています。その中でここではEU向け輸入業者のクレジットのみここに記すと

Gildan Activewear (UK)Ltd.
2nd floor,  office 610 Quayside Tower
252-260 Broad St. Birmingham
B1 2HK UK Reg. #03929879

このクレジット、以前見たなぁと思い返したら2017年のブログで書いていましたね。2017年1月にオーランドで開催されたASI SHOWで見たANVILのタグに記載されていたもの。当時は既にANVILはGILDANの傘下ブランドでしたので。

で、ここで最も「おいおい、ちーがーうだーろー!」となったのがプリントされた「MADE IN UK」のクレジット。知ってる限りGILDANは英国工場持っていませんからこんな事はありえません。ヨーロッパ市場で流通しているGILDANの多くはバングラデシュ生産品のはず。だからまぁ企画生産は英国なんでしょうけれど(100歩譲って英国内でプリントしたとか)これはないよなぁ。

と、なると先日アップしたThe BeatlesのT-shirtの「MADE IN UK」も疑わしくなってしまうなぁ。明らかにアメリカ仕様のボディだったもんなぁ。あーあ。

尚、2022年のブログはこれでひとまず最後になります。一年有難うございました。来年も宜しくお願い申し上げます。皆様、良いお年を。

size chart fig.2

1). 両袖のピーク幅 75cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 72.5cm
3). 脇幅 49cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 18cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)23.5cm
6). アームホール(平らにしての採寸)18cm
7). ネックリブ自体の幅 2cm

size: Large

 

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