一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回の物件は2016年にデビューしたDurand Jones & The Indicationsの2021年にリリースしたシングル：Cruisin’ To The Parque に関連したオフィシャルT-shirtになります。(注：2021年3月のこのT-shirtがリリースした時点でシングルと言ってもフィジカルなメディアでは存在せず、ストリーミングサービスのみで公開されているようです）
追記：2021年8月29日にDurand Jones & The IndicationsがFacebookのオフィシャルページにて
Two years ago, we released “Cruisin’ to the Park.” Give it a listen on an endless drive today ?
のコメントとジャケ写が。あれ？と思い調べると2019年にMorning in Americaとのカップリングでシングル盤をリリースしていました。その後デジタル配信を2回していますが、いづれも「Parque」ではなく、「Park」表記でした。
このバンドを知ったのは少し前にタワレコから「スタッフお薦めアルバム紹介」のメールにメンバーのAaron Frazerのソロアルバム（2021年2月リリース）が出ていて興味を持ったのがきっかけ。
そうです、つい最近です。ひっかかるものがあったのでYouTubeの公式チャンネルを探して曲を聴いたら「70年代のソウルマナー、しかもスイートソウル愛がすごい」とハマってしまい、ソロとバンド名義のCDを購入、更にオフィシャルサイトで情報収集、2021年春に予定していたアメリカ国内ツアーも新型コロナウイルスの影響で延期になったらしく、サポートするつもりでT-shirtsを購入したわけです。
イラストはフォント込みでオールドスクールなもの。コンセプトがはっきりしていますね。
PVがヴィンテージカーの品評会みたいな様相を呈していたにも関わらずスマートフォンで撮影するギャラリーが沢山いたりして21世紀なんだなぁと思わせていたのにこちらはボディに使われたT-shirtからして一貫してオールドスクールでいいです。
そのボディに使われたのは「Pacific Sports Inc.」社製のT-shirt。登記された会社情報ではロス郊外のWhittierという街にあるそうな。私初めてですね、このブランドのT-shirt。
タグは紙っぽい、ちょっと硬さのある素材。そこに
Pacific Ⓡ
L/G
Made In Haiti
Of USA Fabric
100% COTTON
100% ALGODON
タグの裏面には二カ国語表記でケアコンテンツ。
この「of USA Fabric」表記、1990年代末期っぽい感じでいいですね。今ではなかなかこういう表記のT-shirts、見なくなりましたので。そしてタグもデザインも「デザインしていない」感が1970年代っぽいというか。古着屋で並んでいても違和感なさそうです。
ネックリブはシングル、ネックテープは肩まで通っているので肩の縫製はダブルステッチ。柔らかいコットン素材で、恐らく4.5ozくらいのものではないでしょうか。Pacific Sportsのサイトが見つからないのでモデルナンバーも詳細もわかりません。
で、これは二枚仕立てでした。2018年に販売しているこのバンドの「Is It Any Wonder?」のT-shirtにも採用されているブランドなんですがあちらは丸胴仕様のT-shirtでした。最近の傾向なのか、新興アパレルブランドは丸胴よりも二枚仕立ての方が多いんですよね。Bella + Canvasの成功が影響しているのかなぁ？
丸胴、好きなんだけどなぁ。
1). 両袖のピーク幅 84.5cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 73cm
3). 脇幅 51cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅（首周り） 21.5cm
5). 脇の縫製部分の長さ（おおよそです）24cm
6). アームホール（平らにしての採寸）17.5cm
7). ネックリブ自体の幅 2cm
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