一言でT-shirtsと申しましても年代やブランドでディテールが多岐にわたっています。気に入って購入したブランドだけれどいつの間にか仕様が変わってしまってる、なんて事が何十年も愛用しているとよく遭遇しがちです。
ここではそういった変化・変遷をアーカイヴとして書き留めておきたいと思います。
T-shirtsを扱う商売であり、かつ、市井のT-shirts好きの与太話ですが宜しくお付き合いのほどを。
今回は1982年に行われたMarch of Dimesが主催する「Walk America」のイベントT-shirt。
March of Dimiesとは1938年にフランクリン・ルーズベルト大統領によって設立されたのが前身のNPO団体です。未熟児を減らしたり、ポリオ撲滅の運動をしている団体のようですね。
ここが毎年行っているウォークイベント。Maxellはその当時の看板スポンサーで、このT-shirtsは参加者に配布されたものかと思われます。
フロントにはMAXELLのロゴと
IT’S GOOD FOR YOUR HEADS
バックプリントは
WALK AMERICA
MARCH OF DIMES
82
と主催者が明記されています。裏表、どちらもシルクスクリーンプリントではなくフロッキーかな?左袖にもMAXELLとプリントされてます。
使われているのはANVIL。黒地のサテンタグに金色のプリントは見たことがありますが、これは銀色のAnvil文字。二色刷りとは珍しい。あと、ANVILの意味でもある、鍛冶屋で使う「鉄床」の一部分も銀色が使われています。
anvilのロゴは楕円で囲われたタイプ。この数年後にフォントも含めたロゴの変更が行われ、表記も「Anvil BRAND」からシンプルに「Anvil」に。
タグはこんな感じ。
PRE-SHRUNK
100% COTTON, NO BLEACH
WARM WASH-DRIP DRY
Made in U.S.A.
WPL10884
RNではなくてWPLですね、ここでは。
タグの裏にはケアコンテンツは明記されていません。
1977年のCHEDT-shirtにも書いてあった「DRIP DRY」がここにも。同時期のHanesではあまり見られなかった表記です。
肩はダブルステッチ仕様。anvilは早い頃からダブルステッチですね。1980年代初頭のモデルだけあってネックリブも太く、新品の時点で既に起き上がっているように見えます。ネックテープがまだ採用されていないのでタグはリブと一緒に縫い付けられています。
1). 両袖のピーク幅 79.5cm
2). ネック後部からの身丈の長さ 70cm
3). 脇幅 47cm
4). ネックリブの縫い付け部の幅(首周り) 20cm
5). 脇の縫製部分の長さ(おおよそです)20.5cm
6). アームホール(平らにしての採寸)16cm
7). ネックリブ自体の幅 3.5cm
size: Medium